事例紹介

「『予測』と『検証』で切り拓く次世代マテリアル」

梅津 理恵氏

東北大学 金属材料研究所 附属新素材共同研究開発センター

教授 博士(工学) 

梅津 理恵氏

経歴/プロフィール

東北大学金属材料研究所教授。1970年仙台市生まれ。奈良女子大学理学部、同大学院理学研究科(修士課程)、奈良県立医科大学精神科医局(研究生)、東北大学大学院(博士課程)修了後、日本学術振興会特別研究員、東北大学助教・准教授などを経て現職。専門は金属磁性、固体物性。
2014年日本金属学会第72回功績賞(物性部門)、同年日本女性科学者の会奨励賞など受賞多数。
2019年第39回猿橋賞受賞。2023年5月から一般社団法人日本女性科学者の会代表理事に就任する等多方面でご活躍。

2006年  4月 ~ 2010年4月
東北大学多元物質科学研究所 特別教育研究教員、助教
2010年  5月 ~ 2013年1月
東北大学金属材料研究所 助教
2012年10月 ~ 2016年3月
国立研究開発法人科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼務)
2013年  2月 ~ 2016年3月
東北大学 金属材料研究所 特任准教授
2016年  4月 ~ 2020年1月
東北大学 金属材料研究所 准教授
2020年  2月 ~ 現職
東北大学 金属材料研究所 教授

講演概要

近年、IT・医療・環境・エネルギーなど多様な分野において、スマート材料(例:ハーフメタルなど)の重要性が高まっており、その探索・開発において、コンピューターを含めたAIを活用した予測技術が注目を集めている。
特に、コンピューターによる予測は、研究開発の効率化に大きく貢献している。しかしコンピューターが提案した結果が、実際の実験では期待通りの性能を示さないケースも少なくない。こうした背景から、実験の現場では、
材料の特性や研究プロセスに対する深い理解を持ち、計算科学と実験を効果的に組み合わせることが重要である。本シンポジウムでは、実験者の視点から、予測と実験の連携による材料開発の実例を紹介するとともに、材料の性質や挙動をコンピューター上で再現・予測するために必要な要素について概説します。さらに、最近、放射光施設「ナノテラス」にて得られた研究成果を共有し大学や研究機関におけるジェンダーフリーおよびダイバーシティ推進の取り組みについても併せてご紹介します。

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