日立ITユーザ会

第59回大会論文集

第59回大会論文集の刊行に当たって

日立ITユーザ会 論文委員長
森口 幸浩
レンゴー株式会社

会員各社におかれましては、日立ITユーザ会活動に日頃よりご支援、ご協力を賜り誠に有難うございます。2021年度に会員の皆様より応募頂きました論文を第59回大会論文集として、ここにお届けいたします。

第59回大会論文は、「一般論文」15編、「小論文」11編、「若手チャレンジ論文」16編の合計42編の応募を頂きました。残念ながら前回の63編に比べ応募数が大幅に減少しました。コロナ禍も2年目となり、働き方の変革に起因するものなのかは不明ですが、応募頂いた会員各社には厚く御礼申し上げます。

応募頂いた論文は、「論文審査基準」に従い18名の委員で審査を行い、本サイトに掲載の通り「日立IT論文賞」各賞を決定いたしました。

「一般論文」「小論文」では、DX、業務プロセス改善、開発手法、セキュリティ、システム更改などの幅広いテーマで応募を頂きました。コロナ禍が継続している事もあり、テレワーク関係、非対面業務に関するテーマが多く見られたことも特徴的でした。DX関係ではアプリの超高速開発、従業員のリスキリング等、開発体制強化に関するテーマも見られ、裾野の広さを感じました。そのなかで、特に優れたものとして、株式会社日立システムズ様と株式会社オーイーシー様の論文を各区分の最優秀賞に選出しました。前者は、プロセスマイニングを活用したデジタライゼーションの実践例で、業務プロセスの本質的な刷新を図るツールとしてプロセスマイニングに着目し成果を得ている点において参考度、独創度を高く評価しました。後者は、データエントリー業務の効率化と対象業務拡大への取り組み事例で、データエントリーの特殊性、今後の需要減少を見据えて社員の多能工化を図っており、またチームを変革するリーダシップ面でも非常に参考になる点を高く評価しました。

「若手チャレンジ論文」では、若手社員自身の創意工夫、学んだ事が自身の視点で纏められている論文が多く、区分趣旨が理解されていると感じました。多言語学習モデルによる特許分析、高速アプリ開発等の技術テーマ、手順書の作り方などのシンプルながら有益なテーマ、その他、幅広いテーマで応募頂きました。また、技術面や有効性で「一般論文」「小論文」としても高く評価できる論文も多く、適切な区分での挑戦を期待します。

本論文集では、論文活用時の利便性向上のために、論文の形態(事例、提言)やテーマのキーワードを設けております。また、執筆者の方の論文のアピールポイント、若手チャレンジ論文では指導者の所見も併せて掲載いたしました。ご利用頂きたく存じます。

最後に、日立ITユーザ会の重要な活動である大会論文を通じて、会員間の交流や情報交換、人材育成の機会を創出していきたいと考えており、大いに活用頂きたく、改めてお願いいたします。 本年度は第60回記念大会論文として、通常の3区分に「テーマ論文」を加えて募集をします。今回を越える会員各社の皆様の積極的な応募をお待ちしております。

以上

第59回大会論文を審査していただいた論文委員の皆さま (2022年1月時点)

委員長 レンゴー株式会社 森口 幸浩
関東支部委員 石田厚子技術士事務所 石田 厚子
共栄火災海上保険株式会社 福田 順子
SOMPOシステムズ株式会社 中里 幸雄
東京海上日動システムズ株式会社 生原 広一
永倉正洋技術士事務所 永倉 正洋
株式会社ニッセイコム 樋野 匡利
日本電子計算株式会社 関口 純一
株式会社日立システムズ 森田 豊久
株式会社日立社会情報サービス  高橋 省二
株式会社日立ドキュメントソリューションズ 町田 和久
株式会社ミウラ 中村 丈夫
山﨑技術士事務所 山﨑 政志
北陸支部委員 マルチコンピューティング株式会社 松岡 裕一
東海支部委員 東邦ガス情報システム株式会社 小竹 康弘
四国支部委員 株式会社IJC 大澤 巧
日立委員 株式会社日立製作所 岩田 義雄
株式会社日立製作所 高橋 俊

(支部別会員五十音順、敬称略)

第59回大会論文原稿集

(閲覧可能な論文は、論文題目をクリックすると原稿をご覧いただけます)
(原稿中の会社名・会社概要・執筆者情報は、執筆当時)

【一般論文】
(賞別、支部別、会員名50音順)
賞名 支部 会員名 論文題目
最優秀賞 関東 株式会社日立システムズ プロセスマイニングの実践による成果と成功のポイント
優秀賞 関東 株式会社カジマアイシーティ グローバルITインフラの標準化・自動化による運用効率の向上 ~海外事業強化を支えるサイバーセキュリティ対策~
優秀賞 関西 T&D情報システム株式会社 保険申込手続の非対面化「つながる手続」の導入
優良賞 関東 鹿島建設株式会社 ユーザーを主体とする働き方改革へ ~全社共通ITツールと運用体制の整備~
優良賞 関東 みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 社内IT人材のリスキリング ~ 継続的なスキルアップ・マインドアップのスキーム構築 ~
優良賞 中国 株式会社エネルギア・コミュニケーションズ 計算センターにおける出力帳票仕分け作業の可視化と追跡調査の迅速化について
奨励賞 東北 東北インフォメーション・システムズ株式会社 テレワーク環境におけるSplunkを利用したセキュリティログ監視システムの構築
奨励賞 関東 第一生命情報システム株式会社 サーバー構築自動化についての取り組みと考察
奨励賞 関東 T&D情報システム株式会社 ウィズコロナを踏まえたリモートワーク環境整備
奨励賞 関東 株式会社東証システムサービス
※2022年4月1日から、株式会社JPX総研
維持保守ベンダとしてのリプレースプロジェクト~基盤刷新、周辺システム再構築にあたって~
奨励賞 関東 みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 大規模ミッションクリティカルシステム開発におけるOSS(PostgreSQL)活用に関する一考察
奨励賞 中国 株式会社エネルギア・コミュニケーションズ システム開発プロジェクト管理支援について
奨励賞 中国 株式会社エネルギア・コミュニケーションズ クラウドストレージ(box)導入事例
奨励賞 中国 中国電力株式会社 新たな価値創出に向けたIT構想~ Energia Digital Innovation ~
奨励賞 九州 西部ガス情報システム株式会社 3か月で会員向けポータルサイトを超スピード開発~最新技術 Jamstack とアジャイルによるスクラッチ開発事例~
【小論文】
(賞別、支部別、会員名50音順)
賞名 支部 会員名 論文題目
最優秀賞 九州 株式会社オーイーシー データエントリーにおける業務改革への挑戦
優良賞 関東 株式会社日立システムズ 社内ITサービスCS向上に向けた継続的改善の取り組み
優良賞 東海 東邦ガス情報システム株式会社 オフショアを活用した顧客管理システムのマイグレーション開発
優良賞 九州 株式会社オーイーシー 医療データ2次利用の活性化に向けて
奨励賞 関東 アルフレッサシステム株式会社 システム運用における生産性向上への取り組み
奨励賞 関東 T&D情報システム株式会社 パブリッククラウドサービス利用時の開発標準化
奨励賞 四国 株式会社高知システムズ SaaS型防災サービスの高可用性に向けた対策と課題の取組み
奨励賞 四国 株式会社高知システムズ Java有償化に伴う工事積算パッケージの脱Java対応
奨励賞 九州 株式会社オーイーシー RPAを用いた運用保守業務効率化の取り組み
奨励賞 九州 株式会社オーイーシー 顧客満足度向上に向けた運用効率化の取り組み
奨励賞 九州 株式会社オーイーシー IT業界においてこれから必要とされる人材とは
【若手チャレンジ論文】
(賞別、支部別、会員名50音順)
賞名 支部 会員名 論文題目
優秀賞 関東 日立SC株式会社 生産管理システム新規導入における段階的な開発 ~導入機能・範囲の段階的拡張に伴うDB設計とデータ整備の勘所~
優秀賞 東海 トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 画像認識AI開発における学習データへのCG活用
優秀賞 東海 トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 多言語機械学習モデルを活用した日米特許分析の提案
優秀賞 九州 株式会社オーイーシー PoCにおける顧客要件を満たす高速アプリケーション開発への取り組み
優良賞 横浜 株式会社日立ハイシステム21 業務プロセスのニューノーマル対応と改善
優良賞 四国 株式会社IJC 「良い」手順書の作り方~東京都F市導入を通して~
奨励賞 関東 アイエックス・ナレッジ株式会社 OCR適用化に向けた取り組み
奨励賞 関東 アイエックス・ナレッジ株式会社 業務における問題点改善の取り組み~KPTを利用した効果~
奨励賞 関東 T&D情報システム株式会社 若手職員によるアジャイル開発の取り組み
奨励賞 関東 株式会社東証システムサービス
※2022年4月1日から、株式会社JPX総研
新人が質問力を磨くことによる生産性の向上
奨励賞 関東 株式会社東証システムサービス
※2022年4月1日から、株式会社JPX総研
はじめてのプロジェクトで最大限に効果を出すためには ~OJTにおいてトレーニー視点での振り返り~
奨励賞 関西 アトラス情報サービス株式会社 システム開発における工数見積精度向上への取り組み
奨励賞 関西 T&D情報システム株式会社 契約管理業務の効率化への取り組み
奨励賞 関西 T&D情報システム株式会社 保険設計書システムの開発効率化に向けた取り組み
奨励賞 四国 株式会社高知システムズ 地方自治体向け給与システムにおける運用効率化
奨励賞 九州 株式会社オーイーシー 複数の依頼を同時対応する際のタスク管理について